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建設業界にDXが必要な理由

建設業にDXって必要なの?
餅は餅屋って言うし、建設業は建設に注力するべきでは?
DXとか良く分からない。時代の流れについて行けるか不安

  

こういった疑問に答えます。

  

✔ 本記事の内容

  1. 建設業界にDXが必要な理由
  2. DXで建設業界がこう変わる
  3. DXの時代について行けるか

私の経歴は、大学で電気情報学科を卒業し、ゼネコンに入社後、設備技術員として設計・積算・工事と経験してきました。10年間、「この業務はITを使い業務変革すれば楽になる」そんなことを考えながら働いてきましたので、今、スーパーゼネコンが取り組んでいるDXの内容もインターネットにある僅かな情報から推察する事ができます。そんな私が、DXについて解説します。

  

1.建設業界にDXが必要な理由

建設業界は人材不足と生産性が低いという大きな課題を抱えています。この課題を解決する為にDXが必要です。DXで業務の自動化や生産性向上が期待できると考えられているためです。まずは建設業界が抱える課題を振り返り、どの様にDXで建設業界が変わっていこうとしているのか見ていきます。

①人材不足(労働者の高齢化、新規就労者の減少)

国土交通省の調査によると、建設業界に携わる65歳以上の労働者42万人が、2025年には大半が引退すると考えられています。

  

また、建設業界の全労働者の内、3割が55歳以上であり、29歳以下が1割となっていて全産業に比べて比率が極端になっています。

  

   

  

  

②残業が多く、休日が少ない

また建設業界では、労働時間が全産業中より年間200時間以上長く、出勤日数も全産業の中で年間23日程度多く、休みが少ない​です。こういう理由により、新規就労者が増えない原因となっています。

これらの理由から建設業界は変わらなければならないと、政府はさんざん指示していましたが、建設業界は遅々として変わりませんでした。これに危機感を感じた政府は下記に記載する法規制で強く促します。

  

  

③働き方改革実現会議で建設業へ法規制

一向に変わらない建設業界にしびれを切らした政府は、働き方改革実現会議にて建設業へ法規制を行います。どの様な法規制か簡単に言うと、2024年までに残業時間を年間720時間(月平均60時間)以下にしてね。これ破ったら企業に6か月以下の懲役もしくは30万円以下の罰金を取るよ。という内容です。

政府はこの法規制で、建設業界へ生産性の向上と人材不足の解消を本気で促したのです。これにより建設業界はようやく課題と向き合い、DXを意識するようになります。

  

  

  

2.DXで建設業がどう変わるか

上記より、DXの目的は人材不足の解消と生産性の向上です。これ意識すると、今後この業界がどの様に変わっていくのか見えてくると思います。

①DXによる人材不足の解消

  • ロボティクスで作業員の生産性上昇
  • 遠隔カメラやIOT機器による現場管理
  • AIによる工程管理や危険個所の早期発見

人材不足の解消のために、ロボットの開発が盛んとなり作業員の負担を減らす努力がされていくはずです。また現場を駆けずり回って管理するのではなく、遠隔カメラで現場巡視し、高所作業車等の機械の運転状況や場所などを機器で自動管理し、素早く工事計画が立てられる様になるでしょう。更に、AIを使用し工程管理や現場の危険個所の自動割り出し等のビッグデータの活用も今後行われていくでしょう。

②DXによる生産性の向上

  • DXを取り入れた全体の業務フローの見直し
  • 3DCADを活かした業務フローの変革
  • 書類自動作成システムの導入
  • AIを使用した自動作図

生産性向上の為に、既存のビジネスフローが大きく変わる可能性があります。結局のところ、DXを活かす為にはビジネスフローの変革が必ず必要になります。部分毎の改良では、あちらを活かせばこちらが立たずという事になりかねません。また3DCADが主流となってくるはずです。書類の作成はシステムが自動で行ってくれる時代が来ると思います。書類だけでなく、設計もAIが行う時代が来るかもしれません。今は、明確なDXを用いたビジネスモデルがありません。様々な会社で各々開発していて群雄割拠という状態です。ここを制した会社が後に優秀な若い人材を総取りしていくでしょう。一番重要な部分と言えます。

  

3.時代の流れについていけるか不安

ここまで読まれた方は、時代の流れが早すぎてこれからの流れについて行けるか不安に感じている方もいらっしゃるかと思います。

しかし不安を感じる必要はありません。DXで変わる今後の建設業界の流れを意識しましょう。まず現場では、人材不足の解消のために、ロボットが出てくるという事です。そして遠隔管理や管理を補助する機器が出てきます。それらが出てくるんだなと心構えをしておくだけである程度、対応できるようになると思います。まずはロボットと遠隔管理を意識しておきましょう。

内勤では、3DCADが主流となり、それを活かした業務フローの変更が行われていくでしょう。また書類の数も厳選され、書類は自動で作成される様になるでしょう。設計では補助として自動作図が出てくるでしょう。少し複雑ですが、3DCADが主流で書類は自動作成されていくと考えていれば問題ありません。これらを意識する事で自分の立ち位置や今後の仕事の仕方が少しずつ見えてくるはずです。


いかがだったでしょうか。今回は建設業界にDXが必要な理由を解説しました。建設業界の課題が少しでも解決できる様に頑張っていきましょう。

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