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開発もマーケも運用も1人 — 28個のAIスキルを「分身」にして個人開発を回す方法

議事録AI「VoiLog」を1人で作っています。建設業の現場管理10年、SaaS営業3年を経て、いまは開発・マーケティング・運用までを完全に1人で回しています。その仕組みの中核にあるのが、AIに仕事を教え込んだ28個の「スキル」です。今回はこの"AI分身"の作り方と、1人開発の現場でどう機能しているかをまとめます。

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1人で全部やる、は3週間で限界が来た

個人開発は「全部1人でやる」が前提です。コードを書き、テストを書き、ストアに出し、SNSに告知し、ユーザーからの問い合わせに返す。体は1つしかないのに、こなすべきタスクは無限に増えていきます。私の場合、開発を本格化させて3週間ほどで、すでに「片手で間に合うはずがない」状態になっていました。

建設業時代は、現場の作業を10人20人で分担して進めるのが当たり前でした。SaaS営業時代は、マーケが見込み客を連れてきて、CSが定着を支える分業体制でした。1人になった瞬間、その全部が自分の頭の上に乗ってきます。タスク管理の話ではなく、「分業の感覚」そのものが消えてしまうのが、1人開発のいちばんきつい部分です。

AIに仕事を「教え込む」という発想

そこで切り替えたのが、人を雇う代わりに、AIに仕事を覚え込ませるという方針でした。具体的には、ChatGPTやClaudeのようなAIに対して、「この作業はこういう手順で、こういう成果物を返してほしい」というルールをドキュメントとして書き起こし、それを毎回参照させる形にしました。一度書いてしまえば、AIはその手順を忠実に繰り返してくれます。

たとえば「セキュリティ監査」のスキル。チェック項目を一度書き出してAIに渡しておけば、毎朝同じ観点でリポジトリをスキャンし、気になる点を報告してくれます。1人で1日1回のチェックを習慣化するより、AIに毎朝走らせるほうが、人間より続きます。これが「人を雇うんじゃなくて、AIに仕事を教える」という発想の中核です。

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実際に作った28個のスキル — 何を分身にしたか

現時点で、開発・マーケ・運用の3領域に渡って28個のスキルを作りました。すべてを並べるとキリがないので、領域ごとに代表例だけ書いておきます。

開発領域では、診断スキル・コードレビュー支援・テスト設計の壁打ち相手・ビルドエラー解読のスキルが回っています。バグを踏んだとき、AIに「過去の事例から症状マップで該当する診断IDを特定して、確率順にチェックリストを実行して」と指示するだけで、120ターン分のログ掘りが5ターンに圧縮されることもあります。1人開発で「考える時間」を守るには、こうした診断の標準化が決定的に効きます。

マーケティング領域では、SNS下書きの一括生成・ブログ記事の構成案・YouTube Shortsの企画ノート・週次レポートが自動化されています。毎朝7時に「翌日分のSNS投稿5本+ブログ+note+Shorts」が下書きまで用意される設計です。私自身は、そのうえで「ブランドボイス(けんじ=建設×IT視点)からズレていないか」「禁止フレーズに触れていないか」を最後に目視チェックするだけで済みます。

運用領域では、自動マージ・スケジュールタスク・フィードバック仕分け・サポート返信下書きのスキルが動いています。ユーザーからの問い合わせは、AIが下書きまで作って"返信案"として並べておいてくれます。私が最終的に署名して送るだけ。VoiLogの開発体制ページでも触れていますが、運用は早朝・深夜・週末にも発生するので、1人で全てをリアルタイム対応するのは現実的に無理です。AIに第一波を受けてもらう設計に切り替えたことで、応答速度と自分の睡眠時間を両方確保できるようになりました。

AI分身が機能するための3つの条件

28個も作って分かったのは、「ただAIに頼む」だけでは分身として機能しないということでした。1人開発でAIスキルを"分身"として機能させるために、実際に効いたのは以下の3条件です。

  • 判断基準を全部ドキュメントに書き出す(AIが暴走しないための土台)
  • 過去事例を一緒に渡す(初見の問題でも類推が効くようにする)
  • 失敗時の停止条件を必ず入れる(暴走を止められるAIにする)

条件1: 判断基準をドキュメントに全部書き出す

1つ目は、判断基準を全部ドキュメントに書き出すことです。たとえばマーケのAIスキルには「数値スペックを売り文句にしない」「建設現場の動線が見える表現を使う」といった方針をすべて明文化してあります。AIは「いい感じにやって」では暴走します。逆に判断基準を渡せば、その範囲で正確に動いてくれます。これは現場で新人に作業を任せるときの"見本帳"を作るのと、ほとんど同じ作業です。1人開発でAIスキルを設計するときの第一歩はここです。

条件2: 過去事例を一緒に渡す

2つ目は、過去事例を一緒に渡すことです。「こういう症状だったときは、こう対処した」という過去ログをAIが参照できる場所に置いておくと、初見の問題でも近い事例から類推して動けるようになります。建設現場で言えば、過去のヒヤリハット集を新人に読ませてから現場に入れるイメージです。個人開発でも、自分が踏んだバグの記録をAIスキルに食わせておくと、同じ轍を踏まなくなります。

条件3: 失敗時の停止条件を必ず入れる

3つ目は、失敗時の停止条件を必ず入れることです。AIに任せると便利な反面、暴走したときの被害も自動的に拡大します。私のAIスキルにはすべて「方針が不明確・過去判断と矛盾・エラー状態のいずれかに該当したら、不可逆操作を行わずに停止して報告する」というルールを入れています。暴走しないAIではなく、暴走を止められるAIが、1人開発の現場で必要な条件でした。

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AIに任せきれない領域 — 最後の判断は人間

分身を28個作ったうえで、それでもAIに渡さないと決めている領域があります。1人開発でも最後の判断は人間が握ると決めている、次の4つです。

  • ストアへの本番提出(Play Store / App Store)
  • 本番課金まわりの操作(Stripe / プラン変更 / 払い戻し)
  • 外部発注(デザイン・翻訳・広告出稿などの支払い発生)
  • SNSの単発投稿(自動スケジュールを除く、手動発信)

どれも「やり直しが効かない」または「ブランドの一貫性に直接響く」操作で、ここはAIに任せた瞬間に取り返しがつかない領域だと感じています。1人開発に分身を増やす最大のメリットは、人間がやるべき判断にエネルギーを集中できることです。判断を集中させるためにこそ、定型作業はAIに渡しきる。これが28個作って得た一番の学びでした。

1人開発の「チーム」は、AIで作れる時代

人を雇う資金がない個人開発者でも、AIに仕事を覚え込ませる発想を持てば、実質的なチームを自分の手で組成できます。建設業の現場で10人を動かしていた感覚が、いま1人+AI28人を動かす感覚に置き換わっています。1人だから諦めるんじゃなく、1人だからこそ仕組みで補う。これが、議事録AI「VoiLog」を1人で回している現在のリアルです。

VoiLogは「録音するだけで議事録が出る」を目指した個人開発のアプリで、月480円のオフライン議事録プラン、月980円のAI機能フル開放プラン(懸案抽出・質問応答・資料連携)を提供しています。クレジット枯渇なし、月の上限なし。1人開発の生存戦略を実装に落とし込んだプロダクトです。気になった方はぜひ VoiLogの紹介ページ ものぞいてみてください。

VoiLogを試してみる: kensetudx.com
開発の裏側を毎日発信: X @pckantanwork / note.com/voilog

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